点火について設計をしようと思ってましたが、大事な事をもう一つ忘れてました。
それは
インジェクター
燃料噴射の事ですね、20年前ぐらいまではキャブレター車が
主流でしたが、今はほとんどがインジェクターにとって代わられています。
エンジンのシリンダー(弊社のエンジンではハウジング)内に燃料を
噴射するのが、インジェクターです。
インジェクターは燃料噴射をコンピュータ制御しているので、ちょっと
これは自分では作れそうもありませんので、どっかから買うしかないと思います。
ネットで検索してみたら、意外と安いね2~3万もあれば買えるんですね。
まぁタイプがいろいろあって、どれが使えるのかは試してみないと分かりません。
ともあれ、ハウジング内に燃料を噴射しない事には燃えるものが無いので
爆発もはじまりません。(^^;
問題は、どのタイミングで燃料を噴射するのか? なのですが、
既存のロータリーエンジンの場合、インジェクションは
吸気ポートの内側にあるようですね。
...あれ?
吸気ポートは弁が付いて無いんだ!
今さらですが、既存のロータリーエンジンの分解図を見て気付きました。
私達が考えてたように、ローターが回転する事によって、吸気口は塞がれる
ので蓋をしなくても良いようですね。
ですが、何処にインジェクターと取り付けるのかは考えどころです。
吸気の後は圧縮行程に移るわけですが、空気は圧縮すると温度が上昇するので、
充填効率が下がります。
そこに、燃料を噴射すると気化熱で燃焼室なの温度が下がる。
そうするとさらに空気を押し込める事が出来るようになる。
混合気の理想的な割合は14.7:1と決まっているので、出来るだけ
その割合に近づけたい。
既存のロータリーエンジンのように吸気管の内側にインジェクターを
取り付けると簡単ですが、そうすると充填効率は上がらない?
燃料を噴射する事で圧縮する混合気の温度を下げつつ充填効率を
上げて、理想的な比率にして爆発させたい。
...ちょっと難しい宿題を出されちゃったようです。
吸気管の内側に付けないとすると、吸気中にローターの回転に合わせて
燃料を噴射する事になりますが....
吸気中に噴射するのが良いか?
それも、吸気始めが良いのか、吸気終わりが良いのか?
それとも圧縮中に燃料を噴射した方が良いのか?
圧縮するのには当然パワーを食いますので(ポンピングロスってやつですね)
出来るだけ軽い力で圧縮したい。
...となれば圧縮中に噴射した方が良いような気がしてます。
左が吸気中に燃料を噴射する場合、右が圧縮中に燃料を噴射する場合です。
右側の圧縮中に燃料を噴射した方が、充填効率とポンピングロス低減
の観点から良いような気がしますが....
今度は、空気と燃料がちゃんと混ざるのか? って問題が発生します。
従来のピストンエンジンは燃料が渦を巻くようにシリンダー内に流れて
うまい具合に混ざるみたいですが、私達には今のところそんな技術はありません。
しかもFAN型のローターが圧縮する行程の形状は円でも球でもありません。
偏った形状をしているので、ちゃんと混合出来るんか不安です。
まぁ 今悩んでもしょうがないので、それは後で考えよう!
今さら宿題が一つ増えたところで、やる事は変わりません!
さぁ 次回はやっと点火の設計です。
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