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FANローターエンジンの開発・・・その7

前回までで、とりあえず燃料噴射は圧縮中(圧縮し終わる直前)に
噴射する事と一応しました。

次は点火についてですが、どのタイミングで点火すれば良いのかです。

当然、完全に圧縮してから点火プラグで点火すると思ってたのですが、
どうやら、ちょっと違うようです。

と言うのも、点火してから燃え広がるまでに時間が掛かる為、
圧縮し終わってからじゃ遅いらしいです。

いろいろ調べると、実は圧縮し終わる0.001~0.005秒前ぐらいに
点火するようですね。

凄い細かい!

実はエンジンの回転数で言うと、アイドリング状態で、1分間に
7~800回転ぐらいでしょうか??

分かりやすくする為に、ちょっと遅めにして1分間に
600回転と過程すると...

0.1秒で1回転する事になります。
1回転ですから、360°

点火して火が全体にいきわたり、そして排出するって事を考えると
点火に使える時間は(時計の針が回る角度で考えると)5°だとして
≒0.0014秒×2(通常のピストンエンジンは2回転で1爆発)
≒0.003秒弱!!!

これが、もっと回転数があがって5000回転とかになると
もっと短い時間で制御しなくちゃならない.....

もちろんコンピュータ制御じゃなきゃ出来ないよね。
それにしてもスゲぇなぁ・・・

で、この超短い時間の中で、燃え広がる時間が実は問題らしいです。

つまり、分かりやすく言うと、次々とやってくるサイクルの
ほんのちょっとの違い0.数秒の間で完全に燃えたとこと
燃え残ったところが出来てしまったりとか発生するらしいです。

実は、マツダがこの難しい燃焼制御をする事に成功したのが、
スカイアクティブエンジン。

火花点火と圧縮着火を同時に実現したエンジンだそうです。

燃え始める一歩手前で、圧縮を止めて、スパークプラグによる点火で
爆発のきっかけを与えてやり、燃え広がる圧力で、まだ燃えていない
部分の温度を上げて圧縮着火させる。

マツダさんは凄いのを作ったねぇ

私達が開発を進めているエンジンもこれを参考にさせてもらおう。
と言っても同じものが作れるわけじゃなし...

火花点火じゃ無く、圧縮着火の利点はハウジングの形状を考えなくても良い
ところ、圧縮された混合気が一気に燃える為形状を問わない。

圧縮着火なら、同時多発的に燃えるわけだから、燃えたところ、
まだ燃えてないところとか気にしないで済みます。

燃え始めから終わりまでの燃焼室内の形状の変化

 

私達のエンジンのハウジング形状は円形をしていないので、均等に
燃え広がる事は出来ませんから、なんとしても圧縮着火させたいです。

出来るかどうかは今の段階では考えないでおこう...
また一つ宿題が増えちゃったなぁ...

 

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